
深く 深く
陽の光
届かぬところ
海藻に包まれ
深く 深く
深すぎると烏賊がくる
浅いと光にさらされる
イソギンチャクが脚を舐め
小魚が指先をついばむ
わたしは想う
過去を 未来を
どこから
そして
どこを目指して
珊瑚の指輪は
置いてゆこう
真珠のピアスは
アシカにあげる
海藻に身を委ね
もう少し眠って
泡の音
遠くに消えたら
貝がきつく閉じた証
烏賊には見つからないように
決して姿を
とらえられぬよう
虹をここへ
ここへ敷いて
そして包(くる)んで
匿って
かわりにわたしの
眼をどうぞ
あなたのなくした
眼をあげる